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2015年10月18日 更新

「2014〜2016年度 中期経営計画」の最終年度となる2016年度は、2017年度以降のマルチリテイラーとしての飛躍的発展を目指した基盤構築のため、以下の課題に注力して取り組んでまいります。

 一つ目は、「マルチリテイラーとしての競争力・収益力の抜本的強化」です。
中核となる百貨店事業では、松坂屋名古屋店の第Ⅲ期改装の完成をはじめ、店舗ごとのマーケット変化に対応すべく、売場構成の抜本的見直しによる新たな成長マーケットの創造に挑戦するとともに、クレジット事業との協業により新たな顧客開拓と固定化を推進し、顧客基盤の拡充に取り組んでまいります。パルコ事業では、仙台パルコ新館や広島ゼロゲートⅡの開業とともに、既存店約40,000㎡の売場改装にも積極的に取り組んでまいります。また、昨年5月に持分法適用関連会社化した「千趣会」の事業ノウハウ・顧客資産の活用により、グループシナジーの創出にも取り組んでまいります。

 二つ目は、「アーバンドミナント戦略」の具体化と展開地域の拡大です。
店舗を核にエリア全体の魅力化に積極的に取り組み、地域とともに成長するビジネスモデル構築を推進いたします。来年1月竣工、4月開業予定の「銀座六丁目地区再開発事業」をはじめ、「松坂屋上野店南館建替えプロジェクト」、「大丸心斎橋店本館建替えプロジェクト」や渋谷パルコ建替えを中心とした「宇田川町 15 地区開発計画」などビッグプロジェクトの具体化を順次進め、グループが持つ資源や外部企業も最大限に活用しながら、これらを基点にした魅力ある街づくりに取り組んでまいります。今後はさらに、名古屋・栄地区においても周辺開発の検討を加えるなど、アーバンドミナント戦略をグループとして本格的に発展させていきたいと考えております。

 三つ目は、「オムニチャネル・リテイリングの推進」に向けた、百貨店WEB販売の抜本的強化です。千趣会が持つECノウハウを活用し、百貨店WEBサイトのリニューアルとシステムのリプレイスを行います。サイトデザインの刷新をはじめ、ユーザーインターフェイス、受注フローの見直しによる使いやすさの向上、配送リードタイムの短縮など、オペレーション面での格段のレベルアップをはかり、「クリック&コレクト」との統合も含め、品揃えの大幅拡大を実現し、来年度、百貨店WEBサイトのグランドオープンを行う予定です。

 これらを実現するためには、コーポレートガバナンスの強化がより重要であると考えております。特に、第三者機関による取締役会実効性評価に基づく取締役会の運営強化、社外取締役と社外監査役の知見を活用したグループビジョンや中期経営計画、財務戦略などアウトプットの充実、および人事報酬委員会における経営人材評価に基づく透明性、客観性のある経営人事機能の向上に重点的に取り組み、「攻め」と「守り」両面におけるガバナンス強化を通じ、経営活動の質を高めてまいります。

 世界経済への減速懸念や国内景気の先行き不透明感が強まるなど、経営環境は厳しさを増しておりますが、この急激な変化にもしっかりと対応すべく、いまやるべきことを愚直にやり抜き、具体的な成果につなげていきたいと考えております。そのため、当社はマルチリテイラーとしてさらなる成長の機会を求めつつ、コンプライアンス経営、CSR経営を徹底し、法令遵守は勿論のこと、広く社会から信頼され、社会に貢献することを通じて、グループの発展を目指し、持続的な成長と企業価値向上に取り組んでまいります。

 2016年10月
J.フロント リテイリング株式会社
代表取締役社長
山本 良一