組織統治

2017年07月26日 更新

基本的な考え方

 人の集合体である組織が社会的責任を果たすためには、その組織の目的や役割を達成するための、有効な意志決定の仕組みを持っていることが重要です。一人ひとりは、正しく判断し行動しているつもりでも、組織としての明確で透明性のある意思決定が行われず、その場限りの行動であったりすると、組織としての統治は十分といえません。他の6つの課題に取り組むにあたり、もし組織としての統治が十分でなければ、それらの内容は乏しく実践が困難なものになります。つまり、組織統治は、CSRを実現するための基盤であると言えます。
 J.フロント リテイリングは、健全経営を堅持し、雇用の創出や納税による社会への還元など経済的な価値の創造を図り、企業情報の適切な管理・開示を実践するために、会社の機関及び内部統制システムの整備、リスクマネジメントの取り組み、コンプライアンス経営の実践や適正な会計、税務処理などに取り組んでまいります。

 

当社は、当社グループの持続的成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、コーポレートガバナンスの強化に取り組んでおります。当社にとって最適なコーポレートガバナンス体制の構築は重要課題の一つであり、更なる体制強化の一環として、2017年5月25日に開催した当社定時株主総会での承認を経て、監査役会設置会社から指名委員会等設置会社へ移行いたしました。
 指名委員会等設置会社へ移行する目的は次のとおりです。

1) 監督と執行の分離による経営監督機能の強化

監督と執行を分離することにより取締役会の業務執行に対する監督機能を強化します。また、取締役会は、グループ経営に関わる重要な戦略課題を社外の知見も積極的に取り入れ徹底的に論議することで、戦略の高度化を図ります。

2)業務執行における権限・責任の明確化および機動的な経営を推進

業務執行の決定を執行役に委任することが可能となることから、取締役会と執行役および持株会社と事業子会社の権限・責任の明確化を図りつつ、迅速な経営の意思決定をおこないます。

3)経営の透明性・客観性の向上

過半数を社外取締役で構成する指名・監査・報酬の法定三委員会を置く指名委員会等設置会社に移行することにより、経営の透明性・客観性の向上を図ります。

4) グローバルに対応できるガバナンス体制の構築

海外投資家などグローバルな視点での分かりやすいガバナンス体制を構築いたします。

コーポレートガバナンス体制の概要

 当社は純粋持株会社であり、経営判断の迅速化・経営責任の明確化をはかるため、事業子会社の業務執行事項については、グループ経営に関する重要なものを除き、各事業子会社にその権限を委任しています。
 なお、純粋持株会社としての当社の役割・責務は、次のとおりです。

  • ・グループ全体のコーポレートガバナンスの確立
  • ・グループビジョン・グループ経営戦略・グループ経営計画の企画・立案及びこれらの進捗・成果管理
  • ・グループ経営計画の企画・立案及びこれらの進捗・成果管理
  • ・グループ経営資源の最適配分
  • ・グループ全体のコンプライアンスの確保、内部統制・リスク管理、内部監査
  • ・グループ経営に関する重要な業務執行事項の意思決定

 また、当社の経営組織として4つの統括部(経営戦略統括部、関連事業統括部、財務戦略統括部、業務統括部)を設置し、それぞれの組織の役割・責任・権限を明確にし、監督機能の強化、グループ全体の内部統制システムの充実をはかっています。

「コーポレートガバナンス方針書」はこちら(PDF 307KB)

「コーポレートガバナンス報告書」はこちら(PDF 635KB)

リスクマネジメント / コンプライアンス

 「リスクマネジメント委員会」は戦略リスクを中心にリスク全般に全社的な視点から組織的に管理・対応し、リスクマネジメントに特化した視点での経営の意思決定を行います。同委員会は、代表執行役社長を委員長とし、各統括部長及び主要子会社社長等の委員から構成され、各統括部から選任された委員の持つ幅広くかつ専門的な知識を活用しながら、多様なリスクについての評価を実施するとともに対策を策定し、その進捗管理等を行います。
 また、当社は、当社グループのコンプライアンス経営上の課題への対応を適切に実施するため、「コンプライアンス委員会」(構成員に顧問弁護士を含みます。)を設置しています。同委員会は、重大なコンプライアンス違反事案への対応方針を策定するほか、コンプライアンス推進担当部門との連携を密にし、コンプライアンス体制の基盤整備(推進体制や推進計画の策定など)や、運用状況の監督を継続的に実施し、法令・企業倫理等の遵守を推進します。
 なお、両委員会での審議内容については、定期的(年2回程度)及び適時に監査委員会に報告を実施します。

コンプライアンス・リスク管理マニュアル

 コンプライアンス体制の基本的枠組みは、「グループ各社・各部門の業務執行における自律的な法令・企業倫理等の遵守」と「コンプライアンスの担当部門、業務監査部門等による指導・監督・厳正監査」の二元構造を基本としています。
 そして、J.フロント リテイリンググループのすべての役員および従業員が遵守すべき、「JFRグループ コンプライアンス・リスク管理マニュアル」を制定し、コンプライアンス経営を実践するための体制、行動原則、行動規範を明らかにしています。
 行動原則は4つの視点から、そしてその中にそれぞれ具体的に行動規範を明示しています。また、従業員が日々の行動を自ら点検するための「コンプライアンスセルフチェックリスト」を携行するとともに、ポスターにして各社に掲示し、日常のコンプライアンス行動を推進しています。

コンプライアンス行動原則・行動規範の4つの視点

① お客様第一主義の徹底

常にお客様満足の実現を第一に考え、お客様との約束の履行、社会的に有用で安全な商品・サービスの開発・提供、適正な表示の徹底など、法令・社内規程等を遵守した誠意ある行動により、お客様の信頼と支持を獲得します。

② 健全な成長と発展のための高質経営の推進

広く社会とコミュニケーションを行う開かれた企業を目指し、公正、透明かつ適正な企業活動を行うとともに、お取引先とは、共に成長するフェアな関係を維持し、健全な成長と発展のための高質経営を推進します。

③ 個性と能力が尊重され、公平で活気のある組織づくり

一人ひとりの基本的人権を尊重し、労働関係法を遵守した安心・安全な職場環境づくりと公平かつ公正な評価に基づく処遇により、意欲をもって能力を発揮できる活気にあふれる組織を実現します。

④ 社会への貢献(社会と共生する良き企業市民)

社会と共生する良き企業市民として、地域社会への貢献、環境問題への取り組みなど、広く社会に貢献する創造的な事業活動を積極的に行い、持続的な成長を実現します。

BCP訓練の実施

JFRグループでは、「災害発生時における人命の確保」・「営業活動の早期再開」を目指す「事業継続計画(BCP)」を策定し、その実効性を高めるため、基本対応を身に付ける「机上型」と状況変化に即した対応を身に付ける「リアルタイム型」のシミュレーション訓練を実施しています。この訓練は被災直後の店内の混乱や建物損壊の他、外部からの被害の情報が次々と入ってくる状況を想定し、緊急対策本部が有事の際に迅速・的確に判断し行動できることを目標としています。まず2012年上期より松坂屋上野店を皮切りに、下期には大丸松坂屋百貨店及びグループ会社数社において「机上型」シミュレーション訓練を実施、中でも南海トラフ巨大地震の被害が懸念される松坂屋静岡店、高知大丸では「リアルタイム型」シミュレーション訓練も実施しました。2013年度以降、グループ各社に対象を広げて、順次シミュレーション訓練を実施、以降定期的な訓練の積み重ねにより有事の際の対応力強化をはかっています。

被災直後の初動についてのディスカッションを実施(松坂屋上野店)

様々な課題を討議する店舗営業班(同上)


BCP訓練に関する最近の活動報告は最近の活動ハイライトをご覧ください。