組織統治

2016年06月10日 更新

基本的な考え方

 人の集合体である組織が社会的責任を果たすためには、その組織の目的や役割を達成するための、有効な意志決定の仕組みを持っていることが重要です。一人ひとりは、正しく判断し行動しているつもりでも、組織としての明確で透明性のある意思決定が行われず、その場限りの行動であったりすると、組織としての統治は十分といえません。他の6つの課題に取り組むにあたり、もし組織としての統治が十分でなければ、それらの内容は乏しく実践が困難なものになります。つまり、組織統治は、CSRを実現するための基盤であると言えます。
 J.フロント リテイリングは、健全経営を堅持し、雇用の創出や納税による社会への還元など経済的な価値の創造を図り、企業情報の適切な管理・開示を実践するために、会社の機関及び内部統制システムの整備、リスクマネジメントの取り組み、コンプライアンス経営の実践や適正な会計、税務処理などに取り組んでまいります。

コーポレートガバナンス体制

 持株会社であるJ.フロント リテイリングは、グループの一元的なガバナンスの中心として、グループ全体の経営の透明性・健全性・遵法性を確保し、ステークホルダー(お客様、株主、従業員、お取引先、地域社会など)へのアカウンタビリティーの重視・徹底を図るため、コーポレートガバナンスの強化を経営の最重要課題の一つとして位置づけています。
 全社組織においては、4つの統括部(経営戦略統括部、関連事業統括部、財務戦略統括部、業務統括部)による組織の役割・責任・権限の明確化を図り、監督機能の強化、JFRグループ全体の内部統制システムの充実をはかっております。また、経営体制においても執行役員制度を導入し、経営の意思決定と執行の分離をはかり、より迅速な意思決定ができ、実行のスピード化をはかるための経営機構を構築しています。
 取締役・執行役員の任期は一年とし、その報酬制度についても社外取締役が委員として参加する「人事・報酬委員会」に委ね、一年毎の業績に対応した成果・成功報酬型の仕組みとし、経営の高度化と業績の向上に対する責任の明確化をはかっています。
 また、当社は監査役会設置会社であり、会社の機関として会社法に規定する株主総会、取締役会、監査役会および会計監査人を設置するほか、業務執行機関としての執行役員制度を導入しています。さらに、取締役会の諮問機関としてのコンプライアンス・リスク管理委員会を置くとともに、内部通報制度を導入し、コンプライアンスやリスク管理に係る諸課題の解決に取り組む一方、経営戦略統括部内にコーポレートガバナンス推進担当を設置し、グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に取り組んでいます。

「コーポレートガバナンス方針書」はこちら(PDF 211KB)

「コーポレートガバナンス報告書」はこちら(PDF 692KB)

内部統制システム構築の基本方針はこちら (PDF 270KB)

コンプライアンス・リスク管理体制

 J.フロント リテイリングは、監査役会設置会社であり、3名の社外監査役を招聘し、より公正な監査を実施できる体制としています。  さらに、コンプライアンス経営に係る取締役会の諮問機関として、社長を委員長とし、顧問弁護士並びに委員長の指名する取締役及び監査役等をメンバーとする「コンプライアンス・リスク管理委員会」を設置し、併せて社外(顧問弁護士)にも通報窓口を置くJFRグループの内部通報システムとして、グループ各社で勤務するすべての者が利用できる「JFRグループコンプライアンス・ホットライン」を設置するなど、コンプライアンスに係る諸課題の解決に向けて取り組んでいます。
 また、コンプライアンスの方針や規則が確実に実践されていることをチェックするため、各事業所の担当者が現場に密着した指導や点検を実施するとともに、万一事故等が発生した場合には、直ちにコンプライアンス・リスク管理委員会に報告し、その指導の下で改善対策に取り組む体制になっています。

※グループ各社においても、コンプライアンス-リスク管理推進担当を置き、JFRの推進担当らと連携しつつ、固有の課題の把握と解決に努めています。

コンプライアンス・リスク管理マニュアル

 コンプライアンス体制の基本的枠組みは、「グループ各社・各部門の業務執行における自律的な法令・企業倫理等の遵守」と「コンプライアンスの担当部門、業務監査部門等による指導・監督・厳正監査」の二元構造を基本としています。
 そして、J.フロント リテイリンググループのすべての役員および従業員が遵守すべき、「JFRグループ コンプライアンス・リスク管理マニュアル」を制定し、コンプライアンス経営を実践するための体制、行動原則、行動規範を明らかにしています。
 行動原則は4つの視点から、そしてその中にそれぞれ具体的に行動規範を明示しています。また、従業員が日々の行動を自ら点検するための「コンプライアンスセルフチェックリスト」を携行するとともに、ポスターにして各社に掲示し、日常のコンプライアンス行動を推進しています。

コンプライアンス行動原則・行動規範の4つの視点

① お客様第一主義の徹底

常にお客様満足の実現を第一に考え、お客様との約束の履行、社会的に有用で安全な商品・サービスの開発・提供、適正な表示の徹底など、法令・社内規程等を遵守した誠意ある行動により、お客様の信頼と支持を獲得します。

② 健全な成長と発展のための高質経営の推進

広く社会とコミュニケーションを行う開かれた企業を目指し、公正、透明かつ適正な企業活動を行うとともに、お取引先とは、共に成長するフェアな関係を維持し、健全な成長と発展のための高質経営を推進します。

③ 個性と能力が尊重され、公平で活気のある組織づくり

一人ひとりの基本的人権を尊重し、労働関係法を遵守した安心・安全な職場環境づくりと公平かつ公正な評価に基づく処遇により、意欲をもって能力を発揮できる活気にあふれる組織を実現します。

④ 社会への貢献(社会と共生する良き企業市民)

社会と共生する良き企業市民として、地域社会への貢献、環境問題への取り組みなど、広く社会に貢献する創造的な事業活動を積極的に行い、持続的な成長を実現します。

リスクマネジメントの取り組み

事業運営上のリスクについては、社長および統括部長を統括責任者として、部門に即したリスクの評価・管理を行い、コンプライアンス・リスク管理委員会で報告するとともに、重要なリスクについては管理状況を取締役会に定期的に報告しています。認識された事業運営上のリスクのうち特に重大な案件については、グループ戦略会議で対応方針を審議・決定し、各所管部門がこれを実行することで、リスクの発生を防止します。
 事業リスクの多様化・複雑化が進む中、危機事象発現時の迅速・的確な対応が企業に対する社会的要請として高まっていることを受け、危機管理の基本方針・枠組みについて定めた「危機管理ガイドライン」を制定しています。また、地震災害、集中豪雨などの気象災害や感染症の発生等を想定した「事業継続計画(BCP)」を策定し、緊急対策本部の設置基準や構成要員、非常時優先業務の復旧策、非常時緊急対応手順等について定めるとともに、計画の実務性を高めるため、グループ各社において訓練活動を実施しています。

BCP訓練の実施

JFRグループでは、「災害発生時における人命の確保」・「営業活動の早期再開」を目指す「事業継続計画(BCP)」を策定し、その実効性を高めるため、基本対応を身に付ける「机上型」と状況変化に即した対応を身に付ける「リアルタイム型」のシミュレーション訓練を実施しています。この訓練は被災直後の店内の混乱や建物損壊の他、外部からの被害の情報が次々と入ってくる状況を想定し、緊急対策本部が有事の際に迅速・的確に判断し行動できることを目標としています。まず2012年上期より松坂屋上野店を皮切りに、下期には大丸松坂屋百貨店及びグループ会社数社において「机上型」シミュレーション訓練を実施、中でも南海トラフ巨大地震の被害が懸念される松坂屋静岡店、高知大丸では「リアルタイム型」シミュレーション訓練も実施しました。2013年度以降、グループ各社に対象を広げて、順次シミュレーション訓練を実施、以降定期的な訓練の積み重ねにより有事の際の対応力強化をはかっています。

被災直後の初動についてのディスカッションを実施(松坂屋上野店)

様々な課題を討議する店舗営業班(同上)


BCP訓練に関する最近の活動報告は最近の活動ハイライトをご覧ください。