大丸興業| 大丸興業タイランド設立プロジェクト

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大丸興業タイランド設立プロジェクト

現地法人を設立し、
ASEANのビジネス拡大へ

大丸興業(株)は、ASEANに4拠点を有し、市場開拓、国際貿易拡大による地域や国、企業の繁栄に貢献してきた。2011年、さらにASEAN地域でのビジネスを拡大するため、自動車産業の発展がめざましいタイに大丸興業タイランド(株)を設立するプロジェクトが始動。当時、東京本社で自動車メーカーとのビジネスを担当していた中條に、このプロジェクトへ参加するよう辞令が下りた。中條にとって突然の事態だったが、彼は躊躇することなくこのミッションに挑戦したのである。

  • 中條 正人

    中條 正人

    大丸興業(タイランド)株式会社

    ※掲載内容は取材当時の所属部署・職種に拠る

赴任まで3ヶ月、週に一度のテレビ会議。

中條がプロジェクトに参加したのは、2011年7月下旬。タイ赴任までの時間は3カ月を切っていた。すでに始動していたプロジェクトのメンバーは7名。東京本社に勤務していた中條、大阪本社のメンバー、そしてタイの駐在員事務所ですでに日本とタイの取引をサポートしていたメンバーの3者で、週に1度のテレビ会議が行われた。駐在員事務所では、売り買いができないが、会社を立ち上げれば直接タイでのビジネスが可能になる。しかしそのためにクリアにしなければならない問題が山積していた。ビジネスで利益を出すための長期的な事業計画をたて、現地の法律についても弁護士から細かな説明を受ける。やらなければならないことは膨大で、タイ赴任までの時間は矢のように過ぎていった。

洪水に遭遇し、やむなく帰国。

洪水に遭遇し、やむなく帰国。

中條がタイに赴任したのは10月。翌年の1月4日に会社立ち上げをめざしていたので、事務所の確保や、スタッフの採用などやるべきことを次々にこなさなければ時間がない。特に人材の確保は、タイの地場企業に人気が高くなかなか良い人材が集まらないため、思ったより時間がかかると中條は感じていた。そんな矢先、タイ中部を中心に洪水が発生したのである。幸い中條の住居や会社設立を考えている地域に浸水はなかったが、米や水などの食料が買い占められて調達できない事態が続く。生活に支障をきたす状態となり、中條は一時帰国を余儀なくされる。1週間で再びタイに戻ったが、貴重な時間を失った痛手は大きかった。

外国企業に厳しいビジネスの壁。

外国企業に厳しいビジネスの壁。

中條は現地に着いてからも、同業他社の情報収集や、法律事務所のアドバイスを聞くことを続けていた。ところが日本人とタイ人では、同じ弁護士から話を聞いても違う見解を述べられることが多く、中條は慎重に情報の取捨選択をしなければならなかった。また、外国企業に対する規制も厳しく、ビジネスの難しさを痛感することもあった。例えば、日本から米や生野菜を輸入することは、タイの企業はできても日本の企業はできない。「いろいろな面でハンディはある。それでもこの地に根付いてビジネスを広げていく第一歩を踏み出さなければならない、それが使命ですから」と中條。プロジェクトチームは、予定通りに1月4日、大丸興業タイランド株式会社を立ち上げた。

日本、タイ、中国。 3国間ビジネスを活性化。

これまでタイには駐在員事務所しかなく、本社からのオーダーをサポートすることしかできなかったが、現地法人ができたことで直接の売り買いが可能になった。現地の会社へ営業活動することもでき、中国、タイ、日本の3国間の取引も格段にしやすくなったのである。「たとえば、中国の自動車部品を、タイの工場で組み立て、日本の自動車メーカーに売ることも、タイで迅速に対応できるんです」と中條。新しい得意先からも「タイに現地法人があるのであれば」と声をかけてもらうことも少しずつだが増えている。中條は、会社設立後、「Daimaru Kogyo (Thailand) Co., Ltd.」の名前を入れたエコバッグを営業先に配って回った。「新規の営業先では簡単に仕事を成約させることは難しいですが、少しずつでも名前を覚えてもらえれば」。中條は、地道な努力を続けることが大切だと考えている。

プロジェクトは、ASEANの未来へ続く。

プロジェクトは、ASEANの未来へ続く。

今後の経済成長、人口増加等を考えるとASEANがいま以上に巨大市場になっていくことはまず間違いない事実だ。大丸興業タイランド設立は、この先ASEAN市場でビジネスを拡大していくための布石なのだ。「今回のプロジェクトは、立ち上げることが重要ではなく、むしろ立ち上げ後の方が重要です。今はまだ、このプロジェクトが成功であったか失敗であったか判断するには早い。5年後、10年後に、答えが出るでしょう」と中條。「いつの日か、ASEANの現地法人の売上げが、日本の大丸興業の売上げを追い越すような日が来るかも知れない。新しいビジネスがどんどん広がってゆくように、私たちの挑戦は続きます」。

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