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トップメッセージ

Top Message

新時代への期待が高まる「令和」が幕を開けました。当社にとりまして、本年度は “くらしの「あたらしい幸せ」を発明する。”という新たなグループビジョンを掲げ、2017年度からスタートした中期5ヵ年経営計画の折り返し点であると同時に、当社グループが今後、飛躍的に成長していくための大きな“転換点”になるものと考えています。

これまでの2年を経過した中期経営計画における取り組み成果では、新たにセグメントとして独立させた不動産事業の成長は、事業ポートフォリオ変革の着実な第一歩であり、またガバナンス改革やB/S経営の進展など、経営基盤の強化も確実に進んでいるものと考えています。一方、成長戦略の具体的な成果創出という面では、この2年間の進捗は、経営として決して満足できるレベルにあるとは言えません。

現在の当社を取り巻く経営環境は、不確実性や複雑性が増大しつつあります。昨年末以降、世界経済は『潮目が変わった』ように先行き不透明感が強まり、日本企業の多くにも様々な影響が見られ始めています。また近年は、地球温暖化に起因すると思われる異常気象が毎年のように発生しており、いわば“異常の常態化”が進行しつつあるとも言える状況です。そして、10月には消費税増税が予定されていますが、過去に実施された消費増税後の動きを鑑みれば、消費の二極化、あるいは節約志向が一層強まることは避けて通れないのではないかと見ております。さらに、デジタル化がもたらす社会構造の変化、あるいは“所有”から“共有”への価値観の変化といったことは、今後も加速度的に進行していくものと考えています。

そうした不確実性とはすなわちリスクと言い換えられますが、そこにはプラス(機会)とマイナス(脅威)の両面があることに留意しなければなりません。すなわち、マイナスのリスクに対しては適切にヘッジしていく一方、プラスのリスクに対しては積極的にテイクしていくことができれば持続的な成長に繋げられる可能性があることから、不確実性への取り組みの優先順位を明確化するなかで経営戦略に反映させていきます。

本年2019年度は、当社グループの転換点であることを象徴する、予てから進めてきた2つのビッグプロジェクトが完成します。具体的には、9月20日に開業予定の「大丸心斎橋店新本館」、同じく11月下旬に開業予定の「新生・渋谷パルコ」です。Eコマースやシェアリングエコノミーなどが急速に進展する時代にあって“リアル店舗の存在意義とは何か”ということが今まさに問われていますが、この2つのプロジェクトで、当社ならではの未来に繋がる小売の新たなビジネスモデルの方向性を示したいと考えています。これらは、時代の変化への果敢な挑戦でありますが、こうした変化への対応力こそが、当社の前身である大丸と松坂屋の300年、400年といった歴史に息づくグループのDNA、強みであり、社是の実践を通じたサステナブルな経営に繋がっているものと確信しています。

持続的な社会の創造は、社会の公器である各企業がステークホルダーとの対話を通じて自社として取り組むべき課題の優先順位を明確化し、役割を果たしていくことにより実現されるものと考えています。そのため、当社は昨年、ステークホルダーへのヒヤリングと取締役会での論議を経て5つのマテリアリティの特定を行うとともに、長期目標を策定・公表し、取り組みを本格化させました。本年度は推進体制のさらなる強化に向け、新たにサステナビリティ委員会を設置することにより、進捗管理の徹底と迅速な課題解決をはかっていきます。

ステークホルダーの皆様のご期待を超える真の飛躍に向け、当社グループの転換点として、ギアを上げてグループ事業構造の変革を進め、経済価値と社会価値を両立するなかで中長期的な企業価値の向上に取り組むとともに、持続的な社会の創造に貢献していきます。

2019年6月

経営方針