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地域の魅力を活かした街づくり

Development of Local Areas Using Their Attraction

基本的な考え方

当社は、全国各地に店舗を有する特徴を活かし、地域のコミュニティ、行政、NGO・NPO、テナントとともに、店舗を基点として、地域資産をいかした持続可能な街づくりに貢献します。また、地域の魅力を発掘・発信することで、地域の活性化を推進するとともに、防災 や防犯など地域の課題解決にも積極的に寄与してまいります。

店舗を核とした人々が集う豊かな街づくり

当社グループは、これまで培ってきた店舗開発能力やお客様のニーズに関する知見をもとに、訪れるお客様が心地よく店舗へお越しいただけるよう、すべての店舗において公共交通機関へのアクセスも配慮しながら、店舗を核とした地域の魅力化や個性をいかした街づくりを進めています。
この取り組みのルーツは、神戸地区旧居留地周辺店舗の開発に遡ります。大丸神戸店は、周辺の旧居留地内のビルにブランドショップの誘致を進め、賑わいのある街づくりとエリア全体の集客力強化をはかってきました。このノウハウをいかして、他のエリアでも取り組みを推進しています。
特にグループ重点戦略エリアである名古屋の栄や大阪の心斎橋では、各地域のさらなる魅力づくりや活性化に取り組んでいます。大丸心斎橋店と心斎橋PARCOに代表されるような、百貸店とパルコSC業態とのシナジーを最大限に活用した商業施設等を構築し、新たな消費・顧客の創出につなげます。
当社グループは、長期的な視点をもち、街の賑わいの創出と、未来のライフスタイルに向けたコンテンツの開発を通して、地域と共生する魅力的な街づくりの実現を目指します。

JFRグループの街づくりの取り組み

デベロッパー事業会社設立による地域開発の迅速化

当社グループは、中核事業の百貨店、SC事業に加え、デベロッパー事業をグループ再成長の重点事業と位置づけ、多様な都市生活提案と魅力的な街づくりを目指しています。 2023年3月には、グループ保有不動産の価値最大化に向けて、これまでパルコが運営してきたデベロッパー事業を承継する形で、「J.フロント都市開発」を設立しました。 J.フロント都市開発は、当社グループが基盤を有する7都市(札幌、東京、名古屋、京都、心斎橋、神戸、福岡)の重点エリアにおいて、商業を起点としたホテルやオフィス、レジデンスなど多用途な複合開発を推進し、街の魅力向上に取り組んでいきます。また、これらの開発においては、百貨店やSCなど各事業基盤やリソース、ノウハウを結集させた開発を行うことで、当社グループならではの新たな空間価値を創造し、地域の付加価値向上を目指します。

JFRグループの街づくりの取り組み

2026年開業へ 「(仮称)錦三丁目25番街区計画」着工

J.フロント都市開発は、共同開発事業者とともに、名古屋市において「(仮称)錦三丁目 25 番街区計画」を推進しています。「名古屋の新たなランドマークとなる国内外の文化・交流価値創造拠点」をコンセプトに、栄エリアの重層的な都市機能強化を目指します。
また、当社グループの既存施設である松坂屋名古屋店、名古屋PARCO等との相乗効果を図りながら、栄地区の魅力向上を目指します。施設の開業は2026年夏頃を予定しています。
本計画では、自然エネルギー利用等の導入や省エネルギー化、計画敷地内での緑化面積20%以上確保など環境への配慮、また防災備蓄倉庫の整備や災害時における帰宅困難者の受け入れなど防災性の向上にも努めます。

リンク

名古屋・栄地区マップ

2026年竣工へ「 (仮称)心斎橋プロジェクト」発表

J.フロント都市開発は、心斎橋エリアにおいて、共同開発事業者とともに「(仮称)心斎橋プロジェクト」を推進しています。本計画地は、大阪のメインストリートである御堂筋および長堀通に面した「心斎橋」の交差点に位置する視認性の高い立地となっています。
御堂筋・長堀通に面する低層階には、連続したメゾネット店舗(2~3層)を計画し、ラグジュアリーブランドを誘致。店舗・宿泊施設・事務所といった多様な用途の融合による周辺エリアのさらなる賑わい創出・活性化を目指しています。

リンク

大阪・心斎橋地区マップ

新たな商業施設「HAB@」開業

パルコは、2023年4月、熊本市中心部のShinsekai下通GATE(地下1階~地上2階)に「HAB@(ハブアット)」を開業しました。2020年2月に営業を終了した熊本PARCO跡地に新たな形で出店したこの施設では、近年の生活スタイル・消費者の変化を踏まえて、改めて“街 に出て過ごすこと”の価値を提案しています。HAB@は、「また、ここで待ち合わせ。」をキーワードに、食事をともにする楽しさや、寄り道したお店でのショッピングなど、リアルな場所だからこその体験を大切に、新たな街のにぎわいのハブとなる施設を目指しています。

HAB@熊本

ESGモデル店舗を核とした街づくり

心斎橋の新たなランドマーク 大丸心斎橋店本館・心斎橋PARCO

心斎橋で開業してから約300年の歴史をもつ大丸心斎橋店は、2019年9月、世界と未来に向けて進化する百貨店としてグランドオープンしました。個性溢れる専門店計368店舗が出店し、関西初、新業態の店舗が集結した心斎橋エリアのランドマークとして生まれ変わりました。コンセプトは「Delight the World ~世界が憧れる、心斎橋へ~」です。心斎橋の魅力をさらに高めていくことが、新しい大丸心斎橋店が目指す姿です。
大丸心斎橋店本館は、ヴォーリズ建築、おもてなしの心など、長く愛されているものを受け継ぎながら、建物やビジネスモデルなどでは、最新のものを導入しました。また、環境に対する取り組みにおいても、再生可能エネルギーの使用、全館LED化など、これからの時代のモデルとなる店づくりを行いました。
今後も、時代とともに変化するお客様の生活や嗜好に合わせて、常に新しい価値を提供していくことを目指していきます。

「心斎橋PARCO」は、2019年にリニューアルオープンした「大丸心斎橋店本館」とともに心斎橋エリアの新しいランドマークとなっています。2つの大きな館がそれぞれの個性を際立たせ、街の多様性に貢献しています。互いの強みを活かし、心斎橋を訪れる様々なお客様に対して、モノだけではない新しい価値観やコト・体験を提供し、地域の新たな賑わいを創出しています。
今後も、このような百貸店とパルコのシナジーを軸に、地域の魅力を高める取り組みを進めていきます。

心斎橋PARCOと大丸心斎橋店

次世代型商業施設 渋谷PARCO

渋谷パルコは、1973年にオープン以来、「インキュベーション」「街づくり」「情報発信」に取り組み、街を刺激し、同時に刺激をもらいながら渋谷の発展の一翼を担ってきました。この3つの取り組みはパルコのDNAであり、原点であり、進化し続けるパルコの信念ともいえます。
新しい渋谷パルコが入居するビルは、地下1階〜地上8階・10階一部を商業部分、9階をクリエイティブスタジオ(育成施設)、1階(エントランス)、10階一部および12階〜18階をオフィスとする地上19階・地下3階、延べ床面積約64,000㎡の公園通りのシンボルとなる施設として、ビルのハード・ソフトの両面から、街づくりに貢献しています。
ハード面では、周辺の歩道や敷地内の広場を整備し、歩行者のスペースを拡充することによって、街歩きしやすい環境を作り、地域のにぎわいの創出をはかっています。また、地域荷さばき場や駐輪場をビル内に設けることで、街歩きの妨げとなっている路上荷さばきや路上駐輪などの地域の課題に取り組んでいます。
一方、ソフト面では、ビルに設置した屋外広場で地域と連動したイベントや、ファッションショー、音楽、フードイベントなど幅広いジャンルのイベントの開催を通じて、街の活性化に貢献しています。

Ginza Six

2017年4月に開業した銀座地区最大級の複合商業施設GINZA SIXは、世界基準で厳選した241ブランドが集結し、アートを駆使した斬新な店舗環境づくり、ICTを活用した顧客管理や分析、SNSでの拡散も意識した話題性のあるプロモーション手法などにより、地域への集客力向上に貢献しています。また文化・交流施設「観世能楽堂」や、銀座エリア最大の屋上庭園、バス乗降所、ツーリストサービスセンターなどを備え、災害時の帰宅困難者受入れ環境も整備することで、地域の利便性や快適性、防災機能向上に貢献しています。

開店時の行列
GINZA SIX 吹き抜けのアート

上野「シタマチ.フロント」

2017年11月に開業した「上野フロンティアタワー」は、パルコヤ、シネコン、オフィスが入居する新たな複合施設の構築により、若年層やオフィスワーカーなど、新たな来街者を獲得しています。また地下1階(松坂屋上野店)には、観光案内所の機能を持ち、地域の情報発信や物販・イベントを行う「上野が、好き。ステーション」を開設するとともに、「おかちまちパンダ広場」では、行政や商店街とタイアップしたイベントを定期的に実施しています。

「上野が、好き。ステーション」
おかちまちパンダ広場
「シタマチスケートリンク」

大丸神戸店の周辺店舗開発

大丸神戸店では、約30年前の1987年から周辺店舗開発を進めています。歴史的に外国人居留地として発展してきた神戸元町の異国情緒がただよう建物に最先端のファッションブランドを誘致し、地域への集客力を高めています。今では周辺店舗の数は約60店舗となり、ショッピングと観光が融合した街として、広域から集客しています。2017年3月には、世界初の春開催となる、「ヴォーグ」のショッピングイベント「ヴォーグファッションズナイトアウト」を開催するなど、旧居留地の魅力を活かしたイベントも定期的に開催しています。

※大丸神戸店周辺店舗の詳細はこちら

京都・町家プロジェクト

2016年に、大丸は創業300周年記念企画として「大丸京都店 祇園町家」をオープンさせました。古都の風情が漂う祇園において、老朽化する町家を再生し、“伝統”と“革新性”を併せ持つ京都にふさわしいショップとしてラグジュアリーブランドを展開しています(2016年11月〜17年7月までエルメス、17年8月からはウブロ)。町家の保存・活用は、その歴史的価値の継承、ひいては街の活性化への貢献につながり、 地元京都をはじめ国内外の皆様から高い評価をいただいております。

2018年3月には京都の 代表的な観光拠点である南禅寺エリアで、ブルーボトルコーヒーと築100年を超える旅館をリノベートし、「ブルーボトルコーヒー 京都カフェ」をオープンさせました。「京都・町家プロジェクト」については、今後も継続的に物件の検討を行っていきます。

2019年4月には東洞院通りに「ビューティー&ヘルス」をキーワードとした商業施設「BINO 東洞院」をオープンしました。

大丸京都店 祇園町家
<ウブロブティック京都>

名古屋地区の開発

2020年11月、名古屋栄エリアに「BINO栄」をオープンしました。
「BINO栄」は、松坂屋名古屋店とともに栄エリアの回遊性の向上と街のさらなる魅力アップに貢献しています。名古屋栄エリアは、当社グループの店舗が集中し、強みを発揮できる地域となっています。

また、「名古屋・錦三丁目25番街区」の再開発も進めています。当社グループと名古屋市、三菱地所株式会社を代表とするグループは、2020年7月、事業の内容に合意し、3者が協調して事業を遂行することを目的に、基本協定を締結しました。

BINO栄

地域社会との共生