• English
  • 文字サイズ:
  • 印刷する

人財戦略

Human Resources Strategy

基本的な考え方

当社を取り巻く環境は、テクノロジーの進化をはじめ、その変化のスピードは加速し、不確実性は一層高まっています。こうした経営環境の中で当社グループの未来を切り拓くことができるのは人財のみであると考えています。
当社は、従業員を最も重要な価値共創パートナーとして位置づけ、一人ひとりのWill(意志・意欲、内発的動機)に寄り添い、持てる力を最大限発揮するための制度や環境整備、キャリア形成などの成長支援を通じて、「従業員のWill実現」を会社の成長の原動力とし、グループビジョンの実現を目指しています。

人事マネジメント

当社は職務型人事制度を経て、2019年度から当社独自の「人財力主義」に基づく人事制度を運用しています。これは、従業員一人ひとりの成果・行動・知識/スキルといった表出している部分に加え、従業員が内包する目に見えない人財価値や性格、価値観、気質、志向・趣味を丁寧に可視化し、適正な配置と評価を行うことで、仕事を通じた成長を促進していく人事マネジメントです。「人財価値」は、どのような状況であっても着実な成果・貢献に繋がる再現性・汎用性の視点(意志・意欲、学習力、革新・創造力、影響力、折衝力、育成力)で構成し、ステージごとに求めるレベルを設定しています。

ガバナンス

当社グループは、環境や社会課題への対応などサステナビリティに対する具体的な取り組み方針を、業務執行の最高意思決定機関であるグループ経営会議で審議・承認しています。グループ経営会議で承認された事項は、代表執行役社長の諮問機関であるサステナビリティ委員会で全事業会社に共有されます。併せて、サステナビリティ委員会では、各事業会社の実行計画および進捗モニタリングを行っており、グループ全体の取り組みの実効性を高めています。

リンク:サステナビリティ委員会の設置

リスク管理

今後、労働人口の減少による働き手の不足や人財の流動性の高まりにより、人財獲得競争が益々激化し、人財流出の増加や優秀な人財の獲得が困難となる場合、業績への影響のみならず、当社が2030年に目指す姿「価値共創リテーラーグループ」への進化に影響を及ぼす可能性があります。当社は、人財戦略として、変革リーダーの育成、従業員による自発的な学びの支援、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進などに取り組むことにより、従業員が成長と働きがいを実感できる環境を整えていきます。またすべての従業員が心身ともに健康でいきいきと働くことができるよう、従業員一人ひとりに寄り添いながら、働きやすい職場環境づくりを進めていきます。

リンク:リスクマネジメント

戦略

人財育成方針

当社グループは、従業員の意志・意欲、内発的動機を起点としたWill実現サイクルを「可視化」「実現力の実装」「実践」「波及」という4つのプロセスで捉え、それぞれに効果的な人事施策を実行することを通じて、従業員の挑戦と学習を支援・伴走していきます。またこれに加え、ビジョン実現に向けて私たちが大切にする考え方「JFR WAY」を実践することで、このサイクルを加速させていきます。

従業員のWill実現サイクル

〔1〕自己探索の支援​
  • •質の高い1on1を通じて、従業員一人ひとりが潜在的に持っているWillの探索と言語化に伴走し、人財の特長・志向性に沿ったキャリア形成・能力開発を支援
  • •主な伴走者であるマネジメント層への教育を通じて、心理的安全​性の高い職場づくり、気づきや本音を引き出す対話力の強化、従業員の強みや個性を伸ばす育成力の向上を促進
〔2〕学習機会の提供​
  • •従業員の自律的なキャリア形成・能力開発に向けた、公募型研修の​拡充や教育研修費の補助
  • •グループ全従業員が利用可能な自己研鑽学習のためのポータルサイト「JFRカレッジ」を運営し、職種や勤務地に関わらず、自らの意志と選択により学べる環境を整備
  • •仕事という実践の場を通じてWill実現に取り組み、自組織をはじめグループ全体の変革をリードしていく人財を育成するための「変革リーダー育成研修(T3研修)」等の実施
〔3〕実践機会の提供​
  • •従業員の挑戦・Willの実践に向けた様々な仕組みの提供
  • •従業員がマネジメント層と共創して取り組む「RED」の活用推進
  • •会社の枠を越えた新たな事業領域の挑戦に向けた様々な仕組み(出資先を含むグループ外への出向・グループ公募制度等)の構築
〔4〕挑戦の称賛​
  • •人財の成長につながる「挑戦すること」への称賛と評価
  • •挑戦する姿勢・熱量を誰かの新しいWillの芽生えに繋げることで、熱量の伝播を社内に波及させ、従業員のWill実現サイクルを循環

人財への投資

当社は、一律に底上げをはかるものは効率化し、選抜型、公募型のカリキュラムに重点的に投資します。特に、①若年層の早期育成と選抜、②セカンドキャリアを迎えるミドル・シニア層のリスキリングによる再活性化、③経営人財の育成、に重点的に取り組みます。

リンク:従業員のキャリア形成の支援

従業員の挑戦・Willの実践を促す施策 ― RED―

当社グループは、従業員の「これがやりたい!」という熱い想いを表明する場を提供し、その想いを経営層やグループ内従業員が共にサポートしながら実現していく取り組みを行っています。火種よりも強い、真っ赤な炎やマグマを持つ人のための場、その熱い想いを実現させる場を表現する「RED(赤色)」と「熱量あふれる夢を実現する“Realize Energetic Dream”」の頭文字をとり、「RED」と名付けました。2023年のスタート後、9人の従業員がこの仕組みを使って、自らの想いを実現すべく、挑戦を続けています。

社内環境整備

ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン

当社は、多様な個性を取り入れ、組織の力に変換していくことが持続的な成長の実現につながると考えています。そのために、年齢・性別・働き方などから生じるアンコンシャス・バイアスを払拭し、若手の抜擢登用からミドル・シニア層の活性化まで人財の特性や志向性にあった登用・役割付与を実現していきます。全ての従業員がその特性を活かして活躍できる環境を整えていきます。

リンク:女性の活躍推進

    障がい者雇用

    シニアの活躍推進

    LGBTへの取り組み

人財の確保と定着

当社が「価値共創リテーラーグループ」へ進化を遂げるためには、3つの共創価値を創り出せる人財の確保・拡充が欠かせません。これに向けて当社は、人事体制の強化とアルムナイ・リファラルなどの採用ルートの拡大を行い、採用力の向上をはかっていきます。
特に、採用ターゲットとして、新卒・若手人財に加え、高い専門性を持つ不動産・金融・財務等の人財を積極的に採用していきます。また、リテール事業においては、顧客ニーズをくみ取り新たなコンテンツやサービスを創造できる人財、デジタルトランスフォーメーションを牽引するデジタル人財を中心に採用を進めていきます。
また、これと並行して賃金政策や職場環境整備にも取り組み、人財の定着支援を行います。

新卒採用者数

新卒採用者

2021年

2022年

2023年

合計

68

107

92

33

38

34

35

69

58

※各年4月入社

離職率

離職率

2021年

2022年

2023年

社員の離職率

10.5%

5.3%

5.4%

育児・介護離職率

1.4%

1.8%

2.0%

※2026年度目標:5.3%以下
※年度内の退職社員数/期初社員数(退職事由が定年・転籍・役員就任の者は退職社員数から除く)

心と身体の健康増進

従業員がエネルギー高く挑戦し続けるには、心と身体が健康であることが前提です。定期的にサーベイを行い、その結果を経営層・部門・従業員それぞれと共有し、改善 につながるアクションを立案・実行するPDCAサイクルを丁寧に回していくことを通じて、従業員の創造性・生産性の高いアウトプットを支えていきます。

リンク:健康経営の推進

従業員エンゲージメント

当社では、従業員の仕事へのモチベーションや会社へのエンゲージメントを把握する調査を実施しています。2023年度からはグループ全社統一の調査を実施しました。調査結果は、従業員一人ひとりが能力を発揮し活躍することができる会社づくりに活用していきます。(2023年度:従業員満足度67.7%)

人事体制の強化

従業員一人ひとりが持てる力を最大限に発揮するためには、人事部門の役割がこれまで以上に重要となります。採用・配置・育成・評価などの現場課題にスピーディーかつ適切に対応するべく、人事部門の専門性を高めるとともに、業務の効率化を進めます。また、経営層や事業部門責任者のビジネス・パートナーとして貢献できる体制づくりに取り組みます。

指標と目標

指標 2023年度実績 2026年度目標
女性管理職比率

22.5%

31%

男女
賃金差異
全労働者

65.3%

キャリア開発や女性およびマネジメント向け研修など、キャリアロスを防ぐための取り組みを強化し、差異を縮小させていく

正規雇用労働者

74.4%

非正規雇用労働者

72.7%

男性育児休職取得率

87.5%

95%

離職率

5.4%

5.3%以下

※各年4月入社

多様な人財を輝かせる