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サステナビリティの考え方

View of Sustainability

当社が目指すサステナビリティ経営

昨今、企業を取り巻く環境はより一層不透明さを増しています。また、ウィズコロナによりニューノーマル化した社会では、企業は社会的価値を理解し、サステナビリティ経営の傘のもと、経営を実行しなければならない時代となっています。
当社は、サステナビリティの概念を企業戦略および事業戦略に組み込むことで、将来の成長に向けた「持続可能な経営の枠組み」を獲得できると考えています。
当社は、「持続可能性」と当社の強みである「つくる人とつかう人をつなぐ能力」を掛け合わせた視点のもと、独自の新しい豊かさを「Well-Being Life」と位置づけ、グループビジョンのゴールとしています。

グループビジョンのゴールである「Well-Being Life」

当社の強み(コアコンピタンス)は、「つくる人」と「つかう人」をつなぐ(発見・発掘、編集)能力です。
当社は、「持続可能性」と、当社らしさである「美」「健康」「高質」「カルチャー」「信頼」と、当社の強みである「つくる人とつかう人をつなぐ能力」を掛け合わせた視点のもと、独自の新しい豊かさを「Well-Being Life」と位置づけました。当社は、「Well-Being Life」を、サステナビリティの視点で再構築した、環境および社会課題の解決のための取り組みとして、ステークホルダーの皆様に対して発信していきます。

サステナビリティ方針

『持続可能な社会とくらしのあたらしい幸せの実現に向けて人びとと共に、地域と共に、環境と共に』

私たちが生活を営む社会は、国内・国外を問わず、異常気象、水資源危機、資源枯渇、格差の拡大、不完全な雇用、人権問題など様々な社会課題に直面しています。その中でも、環境リスクは近年特に顕著になってきており、地球温暖化や地球環境の悪化により、私たちを取り巻く環境は大きく変化しています。国際的な対応の一環としてパリ協定による気候変動への対応、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」で掲げられた社会課題への対応など、企業は益々、持続可能な社会への貢献が求められており、企業の環境(Environment)・社会(Social)・企業統治(Governance)に対する取り組みが不可欠なものとなっています。

一方、私たちJFRグループは、その礎となる大丸と松坂屋が、正しい道を追求する姿勢を表している「先義後利」「諸悪莫作・衆善奉行」という社是のもと、300年、400年という長い歴史の中で企業活動を行ってきました。この考え方をもとに、私たちは「くらしのあたらしい幸せを発明する。」というビジョンを新たに策定しました。そして、常にお客様一人ひとりの生活を考え続け、お客様の幸せな未来の実現に向けた事業活動に取り組んでいます。

私たちは小売事業の店舗をはじめ、お客様とふれあう場をたくさん持っています。そこでは、お客様、従業員、お取引先様、地域の方々など、さまざまな人びとが集い、出会いが生まれています。このふれあう場を豊かなものとして保ち続けるために、人びとが根ざしている地域社会は大切な役割を担っています。そして、地域社会がつねに活力にあふれた接点として、いつまでも続いていくためには、すべてを支えているかけがえのない地球環境が、滞りなく次世代に引き継がれていくことが重要だと考えます。つまり私たちが目指している、くらしのあたらしい幸せを発明するためには、ふれあう場を保ち続けることが重要であり、そのためには持続可能な社会がなければ実現できないのです。

私たちは、お客様とふれあう場をJFRが考えるサステナビリティ経営の重点領域と定め、主体的に持続可能な社会の実現に向け、全社一丸となって本気で取り組みを進めています。そのために、ステークホルダーの皆様にアンケートを行いさまざまなご意見を頂戴すると共に、経営会議、取締役会での論議を何度も重ねた結果、最重要課題である「脱炭素社会の実現」をはじめ、「お客様の健康・安全・安心なくらしの実現」「ダイバーシティ&インクルージョンの推進」「ワーク・ライフ・インテグレーションの実現」「地域社会との共生」 「サプライチェーン全体のマネジメント」「サーキュラー・エコノミーの推進」という7つを、私たちの取り組むべきマテリアリティ(重要課題)として特定しました。私たちは、これらのマテリアリティに取り組むことで国際的な目標である「持続可能な開発目標(SDGs)」への貢献にもつながると考えています。この7つのマテリアリティの中で特に経営として重点を置いているのが、喫緊の課題である「脱炭素社会の実現(気候変動への対応)」です。私たちは、社会の一員の使命としてこの課題に取り組み、持続可能な社会の実現に資するために、2050年を見据えた「JFRエコビジョン」の策定をいたしました。このビジョンをもとに環境課題の解決と企業成長の融合の実現を目指していきます。

以上、私たちは持続可能な社会の実現に向け、すべてのお客様に対して環境、社会への責任を果たすと共に、ステークホルダー一人ひとりのくらしのあたらしい幸せを創り出していきます。同時に、この取り組みをたゆまなく継続するため、引き続きコーポレートガバナンス強化を通じて持続的成長を続けていきます。

改定2021年3月26日

エコビジョン

1.考え方

地球温暖化が進み、異常気象が多発するなど私たちの暮らしは環境におけるリスクにさらされています。私たちは、環境問題を最重要な課題であるととらえ、このかけがえのない地球環境を保ち続けるために全社一丸で努力していくことが社会の一員である私たちの重要な使命であると考えています。私たちはその使命を果たすために事業活動を通した環境課題の解決に向けた取組みを行っていきます。それがサステナビリティ方針で掲げたさまざまなステークホルダーとの接点を永続させていくことにつながると考えています。

私たちは一人ひとりが環境問題に対しての見識を深め、法的要求事項および社内基準を遵守し、責任を持ってこの課題に取り組んでいきます。

2.行動方針

(1)エネルギーおよび排出ガス削減への取組み
店舗や事業所における事業活動およびすべてのサプライチェーン上で使用するエネルギーおよび排出ガスの継続的削減に取り組みます。

(2)循環型社会への対応
お客様、お取引先様とともにご家庭や店頭・事業所で排出される廃棄物のリサイクルに取り組み、資源再利用や再生資源活用を通して事業活動における資源効率を高めることに取り組みます。

(3)低炭素社会に貢献する商品・サービスの提供
店舗・事業所を通して、低炭素社会に貢献する、環境にやさしくまた高い付加価値を持つ商品・サービスを開発しご提供します。

(4)推進体制の構築
「サステナビリティ委員会」においてJ.フロントリテイリンググループの環境計画を策定します。この環境計画に基づいてグループ各社はそれぞれ中長期目標を設定し、具体的な行動計画を策定・推進、定期的なレビュー、継続的な改善に取り組みます。

(5)環境教育およびステークホルダーとのコミュニケーション
従業員一人ひとりの環境への意識向上に向け、環境に関する啓蒙活動を積極的に推進します。また、ステークホルダーの皆様との積極的な対話を通した相互の環境への意識向上に取り組みます。

2018年10月30日

ソーシャルビジョン

1.考え方

社会の価値観の多様化が進む一方で、社会的な課題が拡大するなか、私たちには持続的な社会の実現に向けた、社会課題の解決が求められています。
地域社会への貢献、サプライチェーンにおける事業活動を通じて企業としての社会的責任を果たすことで、サステナビリティ方針で掲げた、私たちが持つ接点で出会うステークホルダーの皆様の豊かな生活の実現に貢献し、社会の一員として信頼される会社を目指します。
またその実現の中核を担う、グループで働く従業員の多様な働き方の実現や、健康と人権の尊重に取り組むことで健全な会社を実現していきます。

私たちは一人ひとりが社会問題に対しての見識を深め、法的要求事項および社内基準を遵守し、責任を持ってこの課題に取り組んでいきます。

2.行動方針

(1)地域との協働の推進
地域社会との共生を通して、「持続可能な社会の実現」とエリア内での店舗と街づくりが一体化した「暮らしの楽しさの実現」の融合をはかることで、街区の魅力化による地域の活性化に貢献し、地域と共に成長してくことを目指します。

(2)公正な事業活動の実践
ステークホルダーであるお取引先様とともに、サプライチェーン全体で法令や社会規範を遵守することはもとより、高い倫理観に基づき、人権など社会的責任に配慮した事業活動に取り組んでいきます。

(3)働きやすさと多様性を考えた職場づくり
従業員およびその家族が幸せを実感しながら働く環境を実現するためにワークライフバランスを推進していきます。同時に、さまざまな年齢、ジェンダー、性的指向・性自認、障がいをもった人びとなど、多様な人財を尊重、受容し、従業員一人ひとりが最大限に能力を発揮できる企業を目指してダイバーシティへの取組みを推進していきます。

(4)推進体制の構築
「サステナビリティ委員会」においてJ.フロントリテイリンググループの社会的な取組み計画を策定します。この計画に基づいてグループ各社はそれぞれ中長期目標を設定し、具体的な行動計画を策定・推進、定期的なレビュー、継続的な改善に取り組みます。

(5)人権教育の推進
人権の尊重が企業にとって欠くことのできない重要な社会的責任であるとの認識に立ち、その責任を果たすためにすべての従業員に対して人権教育を行い啓発活動を行っていきます。

2018年10月30日

「JFR行動原則」と「JFRお取引先様行動原則」

J.フロントリテイリングではESGについての全体方針を規定している「サステナビリティ方針」を受けた「エコビジョン」「ソーシャルビジョン」を策定し、コーポレートガバナンス方針書とあわせてESGへの取組みの指針としています。
そしてこの度、これらを受けた具体的取組みを記した、「JFR行動原則」ならびに「JFRお取引先様行動原則」を改定しました。
人権方針の拡充とJFR行動方針、お取引先様行動指針について、責任あるマーケティングについての考え方を加えています。
この「JFR行動原則」はJFRグループの役員から従業員のひとりひとりが理解し、日々守るべき基本的な行動を定めたものです。また、「JFRお取引先様行動原則」はJFRグループとお取引先様がともに社会的責任を果たしていくために遵守すべき事項を定めたものです。お取引先様を含むすべてのビジネスパートナーに「JFRお取引先様行動原則」をご理解いただくよう要請しております。

リンク:コーポレートガバナンス方針書     

【JFR行動原則の社内周知と教育】
JFRグループは、2019年6月に「JFR行動原則」を策定しました。 この原則は、役員、従業員一人ひとりが、社是・グループビジョンの実現に向けて社会的責任を果たすために、自らの役割と責任を認識し、高い倫理感を持って行動することを目的として、日々遵守すべき基本的な事項を定めたものです。
行動原則の内容については、社内イントラネット を活用して、役員・従業員への社内周知を行っています。
また、サステナビリティ専用の社内サイトに、行動原則の解説ガイドや教育動画を掲載するとともに、人権、倫理や社会的責任を果たしていくための遵守事項についてe-ラーニングを実施するなど、全従業員(有期社員を含む)を対象とした定期的な教育を行っています。これに加えて、大丸松坂屋百貨店では、定期的に理解度テストを実施し、浸透の度合いを確認しています。
この他、管理職を対象に、行動原則に関する内容を盛り込んだ倫理に関する研修を年に2回行っています。
※JFR行動原則は、JFR行動方針、調達方針、人権方針、腐敗防止方針、労働安全、衛生方針の5つの方針で構成されています。

JFR行動原則  ※JFRお取引先様行動原則はこちら

はじめに
私たちは、創業以来、社是として掲げた「先義後利」「諸悪莫作 衆善奉行」をもとにお客様をはじめとしたステークホルダーの皆様から信頼される企業活動を行ってきました。また、『くらしの「あたらしい幸せ」を発明する。』というビジョンと、その実現に向け私たちが大切にする価値観である「JFR WAY」を定めました。

私たちには、公正かつ自由な競争を通じて付加価値を創出すると共に、くらしのあたらしい幸せの実現に向け、持続可能な環境・社会の実現が求められています。

本方針は、JFRグループのすべての役員・社員一人ひとりが、社是・ビジョンの実現に向け、社会的責任を果たすために、自らの役割と責任を認識し、高い倫理感を持って行動するという観点から役員・従業員が理解し、日々守るべき基本的な行動を定めたものです。

また、私たちがこの方針を遵守することをすべてのステークホルダーの皆様に約束するものです。

1.「JFR行動方針」

(1)公正な企業活動の徹底
私たちは、法令・社会規範を遵守し、公正で透明な企業活動を行います。また独占の禁止、公正な競争および公正な取引に関する法令および規則を遵守し、これらのルールを逸脱する行為を行いません。

①法令遵守
私たちは、事業活動を行う各国、地域で適用される法令や関連するルールを遵守します。また経営においては透明性・客観性の高い健全なコーポレートガバナンスが機能するよう努めます。

②反社会勢力との取引禁止
私たちは、社会の秩序や市民生活の安全に脅威を与える反社会勢力・組織または団体・個人と関わりを持たず、これらの圧力に対しては断固として対決し、これを排除します。

③汚職、賄賂などの禁止
私たちは、行政機関、公務員に対して健全かつ正常な関係を保ち、賄賂や違法な政治献金などを行いません。

④不適切な利益供与および受領の禁止
私たちは、JFRグループを含むビジネスパートナーとの間で、公正さを欠く、あるいは公正さを疑われるおそれのある不適切な利益の供与や受領を行いません。

⑤競争制限的行為の禁止
私たちは、私的独占、カルテルなどの不当な取引制限、その他自由で公正な競争を阻害する行為を行いません。

⑥情報公開
私たちは、自ら取り扱う製品やサービスの品質、安全性、有効性等について疑義を抱く事象を認識した場合は法令等で公開を義務付けられているか否かを問わず、積極的に情報開示を行います。

⑦個人情報の漏えい防止
私たちは、顧客・第三者・自社従業員の個人情報を適切に管理・保護します。

⑧知的財産の保護
私たちは、調達取引上において、知的財産権を保有するお取引先の権利を尊重します。また第三者の権利を侵害するような取引は行いません。また、私たちは、製品やサービスの品質、安全性、有効性等についての情報については積極的に開示を行います。

⑨責任ある調達の推進
私たちは、サプライチェーンにおけるESGの課題に対して、サプライヤーの皆様と共に解決や改善に向け、持続可能な社会の実現と企業価値の向上の観点から取組みを進めます。

(2)人権・労働環境への配慮
私たちは、サプライチェーン全体における全ての人々の人権を尊重し、人権侵害に加担しません。また労働環境に配慮し、安全で働きやすい環境を実現します。

①差別の禁止
私たちは、人種、民族、国籍、社会的身分及び門地、性別、障がいの有無、健康状態、思想・信条、性的指向・性自認及び職種や雇用形態の違い等に基づくあらゆる差別をしません。

②ハラスメントの禁止
私たちは、従業員の人権を尊重し、虐待や体罰、心理的・身体的・性的なハラスメント、脅迫を行いません。

③安全な労働環境の提供
私たちは、従業員の安全と健康に配慮して施設を設計・建設し施設の安全を確保します。また、職場において人体に有害な生物や化学物質および騒音や悪臭などに接する状況を把握し、適切な対策を講じます。

④結社の自由と団体交渉の尊重
私たちは、従業員が労働組合を結成する権利や、これに加入する・しない権利、国内外の本社・事業所および関連会社と団体交渉する権利を尊重します。

⑤強制労働の禁止
私たちは、身体的または精神的拘束による労働などのあらゆる奴隷労働や強制労働ならびに人身売買を行いません。

⑥児童労働の禁止
私たちは、最低就業年齢に満たない児童対象者を雇用せず、また児童の発達を損なうような就労をさせません。

⑦地域コミュニティに対する責任
私たちは、事業の影響を受ける地域社会の皆様に対して、発展に貢献できるよう努めます。

⑧防災対策
私たちは、発生しうる災害・事故などの緊急事態に備え、対策を準備し、また従業員への周知徹底を行い、防災対策を行います。

(3)環境への配慮
私たちは、事業活動を行う国や地域で適用されるすべての環境法令を遵守し、事業活動を通じて、環境保全に対する積極的な姿勢を維持し、温室効果ガス排出の抑制、省資源・省エネルギー、廃棄物や排水の削減、リサイクル、汚染の予防、生物多様性の保全など社会の発展に貢献するよう努めます。

①地球温暖化への対応
私たちは、地球温暖化への対応を行うため、温室効果ガス削減に取り組みます。

②持続可能な資源利用
私たちは、省エネルギー、省資源、リサイクルや廃棄物の削減に取り組みます。また、水資源の再利用、排水の適正管理にも努めます。

③汚染防止
私たちは、汚染や健康被害の防止に取り組みます。

④生物多様性
私たちは、生物多様性の保全と持続可能な利用を促進するため、国際条約および関連する法令を遵守し、生物多様性に配慮した調達に取り組みます。

⑤化学物質の排除
私たちは、国際条約、および関連する法令等で禁止されている化学物質や原材料を使用した商品は取扱いません。

(4)商品・サービスの安心・安全への配慮
私たちは、事業活動を行う国や地域の全ての法令を守った商品・サービスを提供します。また、商品・サービスに係る事故の発生の防止に努めます。

①私たちは、商品・サービスの品質を向上させるとともに、各国で定められた安全基準および社内で定められた安全基準の双方を満たす商品・サービスを提供します。

②私たちは、お客様の安全に影響をおよぼすおそれがある事故が懸念される場合は、事故の発生・拡大を防止するべく適切な対応を行います。

③私たちは、お客様からの問い合わせなどには誠実に対応し、商品・サービスの充実に反映します。

(5)責任あるマーケティング
私たちは、安全・安心な商品・サービスを提供するため、責任あるマーケティング活動を徹底します。アルコール、加工食品、飲料を含む取り扱う商品・サービスにおいて、誤用や過剰摂取による健康への影響を配慮し、商品、サービスの安全確保とお客様へ正確で、わかりやすい情報発信に努めることで、お客様に対する責任を果たしていきます。また、アレルギーに関わる表示についても、お客様へ商品の正確な情報を提供することで、お客様に対する責任を果たしていきます。

①私たちは、商品・サービスの安全確保のための検査体制を整備し、商品・サービスの仕入、販売、消費のプロセスにおいて、常に、有効性と安全性に留意します。

②私たちは、表示の適正性を確保するための検査体制を整備し、商品の仕入、販売等の段階でのチェックを行います。

③私たちは、お客様への情報発信の際には、法令を遵守し、適切な表現・内容・媒体を通じて広告宣伝を行います。

(6)地域社会への貢献
私たちは、社会と共生する企業市民として、地域の文化を尊重し、地域のステークホルダーの皆様と一体となって地域社会の発展に貢献できる創造的な活動を自主的に行います。

①私たちは、地域社会の発展に寄与するために、地域社会の経済的、文化的な発展をともに実現するための活動に努めます。

②私たちは、地域社会、行政、教育機関など幅広いステークホルダーの皆様との連携を進めます。

(7)株主・投資家をはじめとしたステークホルダーへの責任
①経営情報の開示
私たちは、健全な経営に努め、株主への適正な利潤の還元と株主価値の最大化を図ります。
私たちは、株主・投資家など多様なステークホルダーの皆様に対して対話を重視します。また対話を通じて情報を適時・適切に開示し、信頼にこたえられるよう公平・誠実に対応します。

②インサイダー取引の禁止
私たちは、業務遂行上、自社や関係会社または取引先の内部情報を知った場合は、その情報を利用して私的な利益の追求をしません。

③適正な会計処理
私たちは、法令の定めや社内規定に従って適切に会計処理を行い、財務報告の信頼性と適正性を確保します。

2.「調達方針」

JFRグループは、社会的責任を果たしつつ、事業に最適な調達の実現に向け、商品やサービスを調達し事業競争力を高め、企業価値の向上を実現します。
JFRグループは、本方針をお取引先様にご理解を頂くと共に、お取引先様からのご意見に耳を傾けることで、双方向で意思疎通を図りサプライチェーン全体の最適化の実現に取り組んでいきます。
JFRグループは、お取引先様に本方針をご理解頂くことに努めます。
お取引先様におかれましては、本方針が定める事項についてご理解いただき、遵守いただきますことを期待します。

(1)品質本位
私たちは、お客様にご満足いただける安全で優れた商品とサービスを提供するという原点に立ち、常に「お客様視点」で「最適なコスト」と「高い品質」を実現します。

(2)公正な取引
私たちは、志を同じくする全てのお取引先様に調達取引の機会を提供し、新規のお取引先様からの調達も積極的に検討します。お取引先様の選定は、品質、コスト、納期、サービス、ESGへの取組みなどの視点から総合的に判断し、公正に行います。

(3)コンプライアンスの徹底
私たちは、法令や社会規範を遵守し、腐敗防止、労働安全衛生などに十分配慮した公正な取引に努めます。

(4)反社会勢力との取引禁止
私たちは、社会の秩序や市民生活の安全に脅威を与える反社会勢力・組織または団体・個人と関わりを持たず、これらの圧力に対しては断固として対決し、これを排除します。

(5)独占禁止法等の遵守
私たちは、独占禁止法など、公正な競争を確保するための法令およびこれらに関する社内のガイドラインを遵守します。また競争を制限する行為や入札談合を行いません。

(6)人権への配慮
私たちは、従業員の健康や安全、人権、法律で保護された権利を守り、生活および労働条件向上に貢献します。

(7)環境への配慮
私たちは、環境保全の重要性を認識し、調達活動において、環境保全に対する積極的な姿勢を維持します。私たちは国際条約および環境法令を遵守すると共に、循環型社会・持続可能な社会を目指し、サプライチェーン全体のマネジメントに取り組みます。
特に生物多様性の保全と持続可能な利用を促進するため、国際条約および関連する法令を遵守し生物多様性に配慮した調達に取り組みます。また国際条例および関連する法令等で禁止されている化学物質や原材料を使用した商品は取り扱いません。

(8)情報の適正管理
私たちは、調達取引上で入手した機密情報及び個人情報の漏洩が無いよう適切な情報管理体制を整えます。

(9)知的財産の保護
私たちは、調達取引上において、知的財産権を保有するお取引先の権利を尊重します。また第三者の権利を侵害するような取引は行いません。また、製品やサービスの品質、安全性、有効性等について必要かつ十分な情報については、積極的に情報開示を行います。

(10)お取引先様との相互の信頼と繁栄
私たちは、お取引先様と調達活動を通じて、高い透明性と倫理観に基づく信頼関係を構築し、ビジネスパートナーとして互いに進化・発展していくことを目指します。

JFRグループは、創業以来、社是として掲げた「先義後利」「諸悪莫作 衆善奉行」をもとにステークホルダーの皆様から信頼される企業活動を行ってきました。
私たちのあらゆる事業活動の土台となるのが人権の尊重です。それぞれの国・事業での活動全般に渡って関係する様々な人権問題について理解を深め、適切な行動をとっていくことが企業に求められています。私たちJFRグループは、本方針に基づき活動していきます。
本方針はすべての役員と従業員に適用されます。
JFRグループのESG推進の役割を担う執行役経営戦略統括部長が、本方針の運用と責任を担います。
JFRグループは、お取引先様に本方針をご理解頂くことに努めます。お取引先様におかれましては、本方針が定める事項についてご理解いただき、遵守いただきますことを期待します。

(1)人権に対する基本的な考え方
私たちは、商品の調達から、消費・利用を含むバリューチェーンの各プロセスにおいて私たちのビジネスが、直接または間接的に人権に影響を及ぼすことを理解しています。
また、私たちは「国際人権章典」「ビジネスと人権に関する指導原則」、及び国際労働機関(ILO)の「労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言」を支持し、取り組みます。
また、国連グローバルコンパクト署名企業として「国連グローバルコンパクト10原則」を支持し、尊重しています。
私たちは、日本国はもとより、事業活動を行うそれぞれの国または地域における法と規制を遵守するとともに、国際人権基準を最大限尊重し、積極的に推進します。

(2)ステークホルダーと人権
私たちは、人権、民族、国籍、社会的身分及び門地、性別、障がいの有無、健康状態、思想・信条、性的指向・性自認及び職種や雇用形態の違い等に基づくあらゆる差別の禁止、ハラスメントの禁止、安全な労働環境の提供、最低賃金を上回る賃金の支払い、適正な労働時間管理を含む責任ある労働慣行、結社の自由と団体交渉および同一労働同一賃金の保障も含め、人権を侵害しないことをお約束します。
私たちは、どのような形態の人身取引を含む奴隷労働や強制労働、児童労働を認めません。

(3)人権デューデリジェンスの実施
私たちは、「ビジネスと人権に関する指導原則」に従って、JFRグループの事業と関係する人権に対する負の影響を特定し、予防、軽減する取り組みを進めていきます。
私たちは、人権そのものを侵害しないことはもちろんのこと、自らの事業活動において人権に対する負の影響が生じていることが判明した場合は、是正に向けて適切な対応をとることで、人権尊重の責任を果たし、責任あるサプライチェーンを築いていきます。
私たちは、人権デューデリジェンスの仕組みを構築し、JFRグループが社会に与える人権に対する負の影響を特定し、適切かつ効果的な救済措置を講じるように努めます。
私たちは、人権への負の影響を特定し対処する取り組みの進捗状況について、定期的に公開していきます。

(4)人権尊重に対する企業風土の醸成
私たちは、人権尊重の企業風土を根付かせるために、すべての役員及び従業員に対して本方針の実践に必要な教育および啓発活動を行っていきます。

(5)ステークホルダーとの対話
私たちは、JFRグループに関連する人権課題について、継続的にステークホルダーとの対話を行い、人権尊重への取り組みを進化させていきます。

4.「腐敗防止方針」

JFRグループは、汚職・贈収賄を企業の信頼を著しく損なう重大なリスク要因として認識し、それに該当するおそれのある行為を未然に防止し、公正で透明性の高い企業活動を遂行します。
JFRグループは、お取引先様に本方針をご理解頂くことに努めます。お取引先様におかれましては、本方針が定める事項についてご理解いただき、遵守いただきますことを期待します。

(1)私たちは、横領、談合など、あらゆる形態の汚職行為を行ったり加担したりしません。

(2)私たちは、法令などを十分理解し、公務員およびこれらに準ずる者に対して、社会の疑念や不信を招くような接待贈答や、不正な利益を得るために金銭その他の利益供与を行いません。

(3)私たちは、お取引先様などとの接待贈答について、商習慣や社会的常識を逸脱するものを受けたり、行ったりしません。

(4)私たちは、会社での立場・権限を利用して、お取引先様などから私的利益を図るような要求を行いません。

(5)私たちは、腐敗防止の企業風土を根付かせるために、役員及び従業員に対して教育および啓発活動を行っていきます。

5.「労働安全衛生方針」

JFRグループは、労働安全は事業活動の最重要基盤であるとの考え方のもと、安全と健康の確保を最優先として、従業員の労働安全衛生水準の向上に取り組みます。
JFRグループは、お取引先様に本方針をご理解頂くことに努めます。お取引先様におかれましては、本方針が定める事項についてご理解いただき、遵守いただきますことを期待します。

(1)健康と安全を優先した職場づくり
私たちは、事業活動において従業員の労働安全衛生を最優先します。

(2)安全衛生に関わる法令等の遵守
私たちは、安全衛生関係法令及びグループ各社、各事業所において定めた安全衛生に関わる規定等を遵守します。

(3)安全でリスクの少ない職場環境の整備
私たちは、労働災害の防止に向けて、安全でリスクの少ない職場環境を整備します。

(4)従業員の健康維持・増進
私たちは、過重労働及びメンタルヘルスによる健康障害を防止するため、衛生管理体制の充実を図り、全員参加の安全衛生活動を実行していきます。

(5)教育および啓蒙活動
私たちは、安全衛生の企業風土を根付かせるために、すべての役員及び従業員に対して教育および啓発活動を行っていきます。

2019年6月17日 制定
2021年1月30日 改定
2022年1月20日 改定

※この方針は、社会状況の変化や新たな情報に応じて改定いたします。

サステナビリティ委員会の設置

J.フロント リテイリンググループでは、ESGの重要課題への対応を通じたサステナビリティ経営をグループ全社で横断的に推進させるため、サステナビリティ委員会を設置しています。この委員会は、リスクマネジメント委員会・コンプライアンス委員会と並ぶ、代表執行役社長直轄の諮問委員会と位置づけ、半期に一度開催し、J.フロント リテイリンググループ各社の7つのマテリアリティについての実行計画策定と進捗モニタリングを行っています。また取締役会ではサステナビリティ委員会で論議された内容の報告を受け、ESG課題への長期目標や取組み進捗についての議論・監督を行っています。

〔構成メンバー〕

〔主な活動内容〕

JFR コーポレートガバナンスの体制図(指名委員会等設置会社)

サステナビリティ委員会の開催

≪第1回 サステナビリティ委員会≫ (2019年3月開催)

≪第2回 サステナビリティ委員会≫ (2019年9月開催)

≪第3回 サステナビリティ委員会≫ (2020年4月開催)

≪第4回 サステナビリティ委員会≫ (2020年9月開催)

 

≪第5回 サステナビリティ委員会≫ (2021年4月開催)

≪第6回 サステナビリティ委員会≫ (2021年9月開催)

≪第7回 サステナビリティ委員会≫ (2022年4月開催)

≪第8回 サステナビリティ委員会≫ (2022年5月開催)

≪第9回 サステナビリティ委員会≫ (2022年9月開催)

※サステナビリティ委員会での論議内容については、取締役会へ報告を行っています。

企業倫理に沿った経営の取り組み

JFRは、企業倫理、腐敗防止に関して、定期的に内部監査を行っています。
代表執行役社長の指揮の下に、独立した内部監査室を設置しています。内部監査室は、内部監査規程に基づき、法令順守の対応状況、企業倫理上の適正や社内規定・ルールへの準拠性などに関して、代表執行役社長の指示の下、当社及び事業会社の定期監査を行い、または、業務監査結果を適正に報告させ、その業務プロセスの適切性、有効性を検証し、当社各部門及び事業会社に指摘・助言・提案を行っています。
内部監査部門の責任者は、事業会社内部監査室に対し指示、指導、助言を行うとともに、事業会社監査計画および監査結果を第三者評価することで内部統制面の機能状況を代表執行役社長へ報告しています。

リンク:内部統制

サステナビリティ経営についての社内浸透

JFRグループは、サステナビリティ経営を推進するうえで、推進の主役である従業員がサステナビリティの重要性とCSVについて正しく理解し、自分ごと化することが重要であると認識し、取り組みを進めています。

社長と従業員の直接対話

当社グループでは、代表執行役社長が、グループ従業員と直接対話をする機会を設けています。2022年春には、オンラインでの「キャッチボール・ミーティング」を開催し、社長が2022年度の戦略実行にあたり従業員に期待することを語り、それに対して従業員が想いをぶつける双方向のやりとりを行いました(8回実施、参加者数はグループ全体で延べ1,062名)。
また、代表執行役社長直轄のプロジェクトを立ち上げ、若手をはじめとするグループ従業員との階層を越えたフラットでインタラクティブな対話の機会を増やしています。これらの取り組みは、従業員のWILLを育み、エンゲージメントの向上にもつながるものと考えています。

社長と従業員の直接対話

従業員のサステナビリティ浸透度の把握

当社グループは、グループ全体で進めているサステナビリティ活動の社内理解・浸透状況を把握するため、「サステナビリティ活動に関する従業員意識調査」を行いました(4,654名が回答)。
調査結果から、「サステナビリティ方針」や「7つのマテリアリティ」「SDGs」については、いずれも95%近くが知っている、まあまあ知っていると回答し、大前提となるサステナビリティに関する当社の考え方は浸透しているものと判断しています。 一方で、CSVに関する質問では、知っている、まあまあ知っているが71.5%に留まっており、理解・浸透に向けた一層の取り組みが必要と認識しています。
今後は、従業員全員の思考や行動にCSVの視点が取り入れられるよう、積極的に働きかけていくことで、新しい価値の創出につながる風土醸成に取り組みます。

サステナビリティ方針
浸透度96.1%
7つのマテリアリティ
浸透度94.0%
SDGs
浸透度98.8%
CSVの理解
浸透度71.5%

ステークホルダーエンゲージメント

JFRグループは、すべてのステークホルダーのWell-Being Lifeの実現に向け、積極的な情報開示と相互コミュニケーションをはかることで、信頼関係を深め、サステナビリティ経営を推進しています。