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廃棄物・水使用量削減の取り組み

Reduction of Wastes and Water Usage

全社一丸で取り組む廃棄物削減

小売業を中核とする当社グループは、従来から、グループ全社での廃棄物削減に取り組んでいますが、特に廃プラスチック削減と食品廃棄物削減に重点的に取り組むことが重要であると考えています。

プラスチックの資源循環

廃プラスチックごみのアップサイクル

博多大丸では、2022年11月、長崎県対馬市と「SDGs推進に関する包括連携協定」を締結しました。この協定の一環として、地形や海流など様々な要因によって発生する対馬市の海洋プラスチックごみ問題への取り組みを進めています。
その活動の一つとして、漂着した海洋プラスチックごみをオーナメントにアップサイクルしたクリスマスツリーを制作しました。これまでに作成した海洋プラスチックごみから作られた「球体オーナメント」と「フラワーポット」を引き継ぎながら、さらに、ペットボトルキャップをアップサイクルした蝶のアイコンを加えた飾り付けを行っています。これらのオーナメント作成には、廃プラスチックをアップサイクルし、価値に変える「プレシャスプラスチック」活動から生み出されます。その一つである「フラワーポット」は、博多大丸 九州探検隊が立ち上げた Precious Plastic Kyushu (プレシャスプラスチック九州)によって、国内8団体・海外3団体との共創プロジェクトで製作されたものです。今後、このフラワーポットを、対馬市をはじめとする九州各地で地域の方々と共創するワークショップを通じて活動を広げるプロジェクトを継続していきます。

廃プラスチック削減に向けて

大丸松坂屋百貨店では、2022年4月に施行された「プラスチック資源循環促進法」を受け、使い捨てプラスチックの排出量抑制に取り組んでいます。特定プラスチック使用製品については、①カトラリーの有料化、②お客様へのお声がけ(必要な方にのみ提供)、③カトラリーの素材変更のいずれかを、お取引先様との協働で実施し、お客様のご理解を得ながら使用量の削減を推進しています。

※商品の販売または役務の提供に付随して消費者に無償で提供されるプラスチック使用製品

2024年度 使い捨てプラスチック製品 使用量削減実績

削減目標
(2021年度比)

実績

使用量(原単位)

削減率

達成率

▲30%

0.098

▲92.0%

230.1%

※単位設定:協働するお取引先様の店舗における使い捨てプラスチック製品使用量合計(kg)/協働するお取引先様の店舗における売上高(百万円)

廃食用油の資源循環~「Fry to Fly Project」への参画

大丸松坂屋百貨店は、2023年9月、持続可能な航空燃料(SAF: Sustainable Aviation Fuel) の国内初となる大規模生産を目指した廃食油の資源循環の取り組み 「Fry to Fly Project」に参画しました。
2025年2月末現在、大丸松坂屋百貨店の9店舗のレストランや総菜店等から出る食廃油を提供しています。これらの店舗から発生する廃食油は、1年あたり109.7トン (2024 年度実績)で、全店舗の総排出量の74.4%を占めています。今後も提供店舗の拡大を図るとともに、国産SAFの認知向上、普及の契機となるイベントの開催などを通して、お客様に資源循環の重要性を伝えていきます。

※ 百貨店の店舗から排出される廃食油をレボインターナショナルが収集し、SAFFAIRE SKY ENERGYへ引き渡します。SAFFAIRE SKY ENERGYは、2024年度下期~2025年度初頭の生産開始を目指し、大阪府堺市で建設中の日本初となる国産SAFの大規模生産プラントにおいて、レボインターナショナルから引き取った廃食油を原料としてSAFを製造します。日揮ホールディングスは、廃食油を原料とするSAF製造事業に関するサプライチェーンの全体構築を行います。

食品廃棄物のリサイクル

大丸松坂屋百貨店とパルコでは、店舗から発生する食品廃棄物のリサイクル(飼料化・肥料化・バイオマス化など)をさらに促進するため、食品リサイクル率100%の店舗を拡大しています。2024年度は、31店舗中19店舗が食品リサイクル率100%となりました。

2024年度実績

大丸松坂屋百貨店

パルコ

食品リサイクル率

83.2%

97.1%

うち食品リサイクル率100%店舗

7店舗(15店舗中)

12店舗(16店舗中)

水使用量の削減

小売業を中核とする当社グループは、JFR行動方針に持続可能な資源利用をかかげ、水資源の再利用、排水の適正管理を行い、水使用量を削減します。

水使用量の削減のための活動

当社グループは、主要事業である大丸松坂屋百貨店およびパルコの店舗において、水使用量の削減活動に積極的に取り組んでいます。

大丸松坂屋百貨店

大丸松坂屋百貨店の一部の店舗では、中水利用、節水型トイレ、従業員トイレに雨水を利用しています。また、一部の食品厨房内蛇口へ節水装置設置をすることで、水使用量の削減に取り組んでいます。

パルコ

パルコでは、全店で節水型トイレを設置しています。くわえて、一部の店舗での雑用水(冷却塔補給水)の使用や、中水(トイレ排水)の利用など、水使用量の削減に取り組んでいます。

環境と共に生きる社会をつくる