• English
  • 文字サイズ:
  • 印刷する

トップメッセージ

Top Message

世界を一変させたとも言える今般のコロナ禍により、当社グループはまさに未曾有の危機に直面することとなりました。リアル店舗に過度に依存したビジネスの脆弱性が露呈し、これまで強みと考えていた都心立地の優位性への懸念も生じるなど、本質的な課題への対応が急務となっています。

経営環境の変化のスピードはこれまでにも増して加速しています。コロナを契機に、そのギアがさらに数段階上がったとの実感です。いまはまさに、変化対応への遅れ、そして決断の遅れが企業存続への致命傷になりかねない状況にあるといっても過言ではありません。

一方、こうした状況であるからこそ、人と人との繋がりやコミュニケーション、そしてリアルな対面がいかに重要であるか。何よりもお客様、従業員の安全・安心を最優先させることがいかに大切であるか。そして我々は、お客様、株主様、お取引先様、地域社会といったあらゆるステークホルダーの皆様と共にある、ということを改めて強く認識する機会となったことは確かです。

こうした状況のもと、当社グループは2021年度から新たな中期経営計画をスタートさせました。先行き不透明な状況は続くという前提のもと、まず構造改革にスピードを上げて最優先で取り組むと同時に、中核事業の抜本的なビジネスモデル転換に取り組んでいきます。

当社の強みは「商業プロデュース能力」「優良な顧客基盤」「取引先、クリエーターなどのパートナー」そして「主要都市部の不動産資産」を有することです。これらの強みと中長期的な環境変化を踏まえ、新たな中期経営計画では大きく3つの戦略にフォーカスし、成長に向けた取り組みを重点化することといたしました。3つの戦略とは、ひとつが「リアル×デジタル戦略」、2つ目が「プライムライフ戦略」、そして3つ目が「デベロッパー戦略」です。

これらの取り組みを通じ、いま直面する未曾有の危機を着実に乗り越え、この3年間で2019年度の営業利益水準に「完全復活」を果たします。このかつてない程の急激な変化の中にあっては、待っていて、元に戻るということはありません。つまり、戻らないことを前提に、今こそ大胆に変革を推し進める契機としなければならないと考えています。

変革なくして、完全復活なし。このピンチを変革のチャンスにできなければ、当社グループに未来はない、との覚悟であります。我々がこの中期計画で果たす完全復活とは、未来に勝ち残るための企業変革そのものであるとの考えです。

当社は創業以来、義を先にして利を後にする者は栄える“先義後利”という社是を経営の基軸に据え、会社の危機を幾度となく乗り越えてきました。今般のコロナ禍は、想像を超える難敵ですが、困難なときこそ基本に立ち返り、皆で知恵を絞ることにより、何としてもこの難局を克服していきたいと考えています。

コロナ禍で引き起こされた、いまの変化は、経験値だけで解決できないことは明らかです。かつてないスピードによる社会の変化、価値観の変化に対応するためには、これまでとは次元が異なる「変革への覚悟」が求められます。

まずはこの3年で完全復活を着実に成し遂げ、そして再成長に舵を切る。10年後の2030年度には連結営業利益800億円、グローバル水準で求められるROE10%以上の高効率な企業グループへと発展を遂げたいと考えています。同時に、地球規模で進行しつつある社会課題、環境課題にもしっかりと向き合い、その解決に向けた、当社グループとしての責任を果たしていきます。

こうした取り組みを通じ、社会価値と経済価値の両立をはかりながらサステナブルな社会の創造に貢献し、グループビジョン“くらしの「あたらしい幸せ」を発明する。”を実現していきます。

2021年5月

J.フロント リテイリング株式会社
取締役兼代表執行役社長

会社案内